日本が学ぶべき事とは?米国赤十字社のソーシャルメディアへの取り組み~今後の緊急災害情報メディアの在り方~

日本が学ぶべき事とは?米国赤十字社のソーシャルメディアへの取り組み~今後の緊急災害情報メディアの在り方~

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3月11日の東日本大震災から半年以上が経ちました。被災者の現状や被災地に向けたサービスなどを目にし、改めて今回の震災について考えさせられました。そのなかで、人と人を繋ぐソーシャルメディアが今後、災害時に大きな役割を果たすのではないかと思いました。

『緊急災害情報メディアとしてのソーシャルメディア』の在り方、皆さんも考えてみてください。

 

緊急災害情報メディアとしてのソーシャルメディアは、その特性から以下の役割を果たすことができると思います。

リアルタイム性
・マスメディアが伝えることのできない、被災地の今・そこにいる人々の今を伝える、知ることができる

・災害時に自分・家族・友人・恋人がどこにいて無事なのか安否を即座に伝える、知ることができる

情報の拡散力
・自分が発信した情報が友人に伝わり、友人の友人に伝わり、友人の友人の友人に伝わり…と国内及び世界中に情報を伝えることができる

 

その他にも様々な役割を果たすことができるだろうが、緊急災害情報メディアとして上記の役割を果たすソーシャルメディアはツイッターとフェイスブック、総合的にフェイスブックのほうが優れていると考えます。

ツイッターはリアルタイム性に優れているが、フロー型であり情報が次々に流れてしまいます。それに対し、フェイスブックはストック型であり、写真やビデオなどのコンテンツを集約できるので、より情報メディアとして良いと思います。

 

では、緊急災害情報メディアとしてのソーシャルメディアとして米国赤十字社の取り組みをご紹介します。

ソーシャルメディア上での人気と収益との相関

上図はアメリカの高利益NPOトップ50のソーシャルメディアへの取り組み方が反映されたデータとなっています。

そのなかで、米国赤十字は早期にソーシャルメディアに対応したこともあり、現在、フェイスブックでは約384,500人のいいね!ツイッターでは約557,000人のフォロワーを獲得しています。フェイスブック・ツイッター両方をうまく活用できていると言えるでしょう。

米国赤十字社のソーシャルメディア・ディレクター、ウェンディー・ハーマン氏はこうように言っています。

米国赤十字社が国民に災害救済活動を知らせる際、フェイスブックは今や中心的な存在になっています。特にハイチとチリで起きた地震の後は特にその傾向が強まっている。」

昨年8月12日に赤十字社が主催した会議「エマージェンシー・クライシス・ソーシャル・データ・サミット」の際、この発言をサポートする調査報告が発表されました。

18歳以上の成人約1000人に対し、赤十字社が2010年7月にオンライン上で行った調査によると、緊急災害時に誰か助けを求めている人がいる場合、44%の人がSNSサイトを利用すると答え、そのうち35%は警察や病院等の機関が持つフィスブックページの掲示板に、28%はツイッターのダイレクトメッセージという機能を使い直接連絡をする、とのことでした。

また、「緊急事態やニュース性のある事件を目撃した際、どのソーシャルメディアツールに投稿したことがありますか?」との問いに対し、75%がフェイスブックを選び、ツイッターは21%でした。「自分が安全であることを投稿するとしたら?」、との問いに対しては、86%がフェイスブック、28%がツイッターという回答でした。

刻一刻と移り変わる非常事態、緊急、災害情報を取り扱う赤十字社にとって、リアルタイム性を最大限活かすことが出来るフェイスブックは既に欠かせない情報メディアとなっているのです。既にホームページよりも高い重要度が置かれ、そして多くの労力が、フェイスブックにかけられていることが分かります。

ハーマン氏が外部からソーシャルメディアマネージャーとして採用され、経営陣の理解を得ながら改良を重ね、今や成功事例として様々なところで引き合いに出されるまでになりました。2008年7月にリリースされ、組織の内外に向けた「ソーシャルメディアガイドライン」は今日見ても、非常に示唆に富む内容となっています。

 

米国赤十字社のフェイスブックページ活用

赤十字社のスタッフが子供たちと触れ合う様子の写真やビデオ、ブログやツイッターなどの更新情報等を集約した、ユーザーと接触する大きな窓口となっています。

また、ページ内で寄付を行なうこともでき、赤十字社の存在意義を示すとともに、ユーザーに社会貢献という付加価値を提供しています

充実したコンテンツが設けられ、グローバルというフェイスブックが持つ大きな特長を最大限に活かしたフェイスブックページであると感じました。

 

米国赤十字社の取り組みから日本が学ぶべき事

・緊急災害への備え
緊急災害時、家族や友人・恋人と情報を共有できるメディアをつくること

今回の震災によって、日頃から非常食や水、自身の身を守る道具などの準備をしておくことが重要であるということは多くの人が再認識したと思います。しかし、安否確認や災害の最新情報を共有できるメディアについて、身近な人々と話し合ったりしたでしょうか。日常的に利用し、身近な人と簡単につながることができるソーシャルメディアを緊急災害時のツールとして考えておくことも今後、必要ではないかと思います。
・日本企業のソーシャルメディアへの取り組み
記載したインフォグラフィックが示すように、大企業であるから、売上が大きいからといってソーシャルメディア上でも簡単に人気を得ることはできません。反対に中小企業であるからといって人気を得ることができないということではないのです。

米国赤十字社のフェイスブックページのように、様々なコンテンツを集約し、ユーザーとの接触ポイントを形成する。そして、企業の存在意義を示し、ユーザーに付加価値・有益な情報を提供することが重要であると思います。
今だからこそ考えるべき緊急災害情報メディアとしてのソーシャルメディア、そして、NPOのような多くの人々が感情・行動を共有するコミュニティが取り組むソーシャルメディアから学べることは多いのではないでしょうか。

この記事を書いた人

author by 安藤 将紀

安藤 将紀

セールスチーム所属。立命館大学映像学部でコンテンツマーケティングを学ぶ。 現在ソーシャルマーケティング特にO2Oに興味アリ。

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