2012年のメガトレンド、NFCを徹底復習しましょう!

2012年のメガトレンド、NFCを徹底復習しましょう!

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「NFC」という言葉を一度は聞いたことがある方、既に熟知している方も多いかと思います。Near Field Communicationの略語で、最近ではO2O(Online to Offline)の事例などと一緒に紹介されることが多くなってきました。

米ニュース・サイトのMashable CEO、Pete Cashmore氏が予想する2012年における3つのメガトレンドのなかに「NFC」が入っています。ちなみに、あと2つは「タッチ」と「アプリ」です。

また、Appleは来年発売するであろう、新型iPhoneの新技術の目玉として、NFCの搭載を考えているようです。iPhoneに搭載されることで、日本でもNFCの利用が一気に加速する可能性があります。

このような流れを受けて、2012年は「NFC元年」と言われています。そこで、今回はNFCに関して、その概要を中心に徹底的かつ分かりやすく、復習します。

まず、「NFC」の基本情報、特徴そしてNFCが搭載された電子機器でできることを説明します。

■基本情報

NFCとは、ソニーとフィリップス(現NXPセミコンダクターズ)が共同開発し、国際標準規格として承認された近距離無線通信技術です。

日本国内やアジアで普及しているFeliCa(SuicaなどのIC乗車券やEdy・nanaco・WAONなどの電子マネー)や、世界中に普及しているMIFAREなどの非接触ICカードの上位互換性であること、さらにはNFCの通信規格を搭載している機器同士が双方向に通信可能なため、今後幅広い活用が見込めます。

■特徴

NFC(NearFieldCommunication)=近距離通信の名前が示す通り、通信距離は10cm程度に限定され、その最も特徴的な機能は「かざす」だけで、誰でも簡単にデータ通信が可能になる事です。

例えばNFCを搭載した携帯電話を、NFCを搭載したテレビにかざすだけで、携帯電話に記録していた写真をテレビ画面に写し出す事が出来ます。またNFCを搭載したプリンターに携帯電話を近づけるだけで、記録していた写真を印刷する事が出来ます。

このように、NFCの搭載が色々な機器に進めば、お互いの機器を近づけ「かざす」だけで様々な「データ」のやりとりが行えるようになります。

■NFCでできること

●カードエミュレーション機能

NFCが搭載された電子機器(携帯電話など)は、様々な非接触ICカードやICタグの規格と互換性があり、それらと同等の機能をします。

全世界で数多く発行されているICカード・タグのインフラを利用したアプリケーションの構築が可能となります。

NFC 利用例

 

●リーダー・ライター機能

NFCが搭載された電子機器(携帯電話など)は、リーダー・ライターとして、様々な非接触ICカードやICタグの読み書きが出来ます。

例えば、ICラベルが貼られたポスターなどにNFCが搭載された携帯電話をかざすだけで、そのポスターの情報(クーポン・地図・キャンペーン案内など)が簡単に取得できます。

NFC 利用例

 

●端末間通信機能<P2P>

NFC搭載の機器同士をかざすだけで、メールデータ・スケジュール・画像データ・電話帳・XMLデータなどをスムーズに認証・ファイル交換する事が可能です。

NFC 利用例

 

●NFC端末間ペアリング

NFC対応の機器間で容量の多いデータを送受信する際に、ペアリングだけをNFCで行い、実際の通信にはより高度なBluetoothやWi-Fiで行う事が可能です。このようにペアリング/認証だけをNFCで行い、通信は別の高速な規格に引き継ぐ事を、ハンドオーバーと呼びます。

・Bluetoothハンドオーバー

写真や動画など、比較的大きなデータを転送する場合、Bluetoothなどのより高速で通信距離も長い通信規格を使用します。通信距離が長いワイヤレス通信規格では、その長い通信距離の為に盗聴などの危険性が大きくなります。その為、Bluetoothの通信手続き(ペアリング)は非常に煩雑で、一般ユーザーからは敬遠されがちです。

NFCは通信距離が10cm以下と短く、機器同士をかざす(10cm以下に近づける)という明示的な行為をトリガーに安全な通信を行うことができます。NFC通信でBluetoothの通信手続きを行えば、簡単に安全で高速なデータ転送が行えます。

Bluetoothハンドオーバー

・Wi-Fiハンドオーバー

現在、多くの年代にスマートフォンやタブレットPCが普及し、駅やカフェなどでの無線ブロードバンド(Wi-Fi)サービスを利用する人が急増しています。
現在提供されているサービスは、あらかじめ月額のサービス利用料を支払い、サービス事業者により発行されるIDとパスワードで利用するものと、フリーで利用できるものとがあります。前者を活用する際には、自分が利用するサービス事業者向けのアクセスキー(Wi-Fi接続に必要な情報…SSIDと暗号キー)などを端末へ設定しておかなければならず、煩雑なものです。

NFCに対応したWi-Fiブロードバンドサービスが普及すれば、サービス利用者はICカード(アクセスキー登録済み)をNFC搭載携帯電話やパソコンに“かざすだけ”で、無線ブロードバンドが利用できるようになります。
携帯電話やスマートフォンのGPS機能を併用し、最寄りのアクセスポイントを検索できるようにすればより便利になるでしょう。

 

■モバイル決済市場の展望とスマートフォンユーザーの認識度

こちらは、Mashableに掲載されていたモバイル決済についてのインフォグラフィックスです。

Juniper Research社の調査によると、

・現時点でモバイル決済は2400億ドルの規模であるが、2015年には6700億ドルにまで成長

・2013年までにNFC付きの携帯電話の売上は750億ドルを超え、世界中の携帯の5台に1台はNFCを搭載

・2014年までにNFCを通じた取引が500億ドルを超え、Googleの予測では世界中の携帯電話の半分がNFC技術を搭載

この市場の大幅な成長を牽引する要因として、携帯端末をかざすことで容易に決済を行うことができるNFC技術の急速な普及が挙げられています。

 

また、米国の家電製品比較サイト「Retrevo」が今年6月に発表した、iPhone及びAndroid端末ユーザー等を対象に行ったNFC機能に関する意識調査の結果によると、

「次回購入するモバイル端末に、NFC機能を求めますか」という質問には、53%が「興味がない」と回答。26%が「NFCやモバイルウォレットを知らない」と答えた。「店舗で携帯電話を使って支払いをしたい」との回答は21%にとどまっています。

回答者の所有端末別に見ると、iPhoneユーザーの35%、Android端末ユーザーの44%が「興味がない」と回答。さらにiPhoneユーザーの25%、Android端末ユーザーの32%は「NFCやモバイルウォレットを知らない」と答えています。

米国においても、人々のモバイル決済及びNFCに関しての意識はまだ低いようです。しかし、2012年から本格的にNFC付きスマートフォンが発売されていくに従って、人々の認識は急速に高まって行くでしょう。

 

いかがだったでしょうか?少しでもNFCに関しての理解・認識を高めて頂けたら幸いです。

巨大なマーケットになると予測されているこのモバイル決済及びNFC分野に、Google、Apple、Microsoftなど次々と主要プレイヤーが参入してきています。今後の各企業の動向には注視していくべきですね。

この記事を書いた人

author by 安藤 将紀

安藤 将紀

セールスチーム所属。立命館大学映像学部でコンテンツマーケティングを学ぶ。 現在ソーシャルマーケティング特にO2Oに興味アリ。

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