消費者は「ソーシャル」に何を求めているのか?消費者とブランドのギャップを埋める「コミュニティ提供」の重要性

消費者は「ソーシャル」に何を求めているのか?消費者とブランドのギャップを埋める「コミュニティ提供」の重要性

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CMO COUNCILの調査から、1300人の消費者と132人のベテランマーケターとの間には、「消費者がソーシャルメディアを通じてブランドに求めること」に対する認識の違いがあることがわかりました。今回はこの調査結果をもとに、顧客サポートやファンとの関係を深める上で、ブランドが「ファンのためのコミュニティ」を提供することの重要性を、we are socialの”What do consumer want from social“という記事をもとにご紹介いたします。

このレポートの結論には以下のことが述べられています。

本当の所を言えば、消費者はソーシャルメディアを通じてより多くの体験、エンゲージメント、報酬、そして消費者同士およびブランドとのより多くの繋がる動機を求めているのだ。また、ブランドは今好機を逃し続けている。彼らはソーシャルチャネルを通じて顧客と接触することの価値を理解してはいるが、未だ十分にその領域に従事しきれていないのだ。

■消費者にとって「いいね!」は何を意味するのか?

これは私達が日頃、本質的に議論し続けていることで、なぜ人々はブランドページをいいね!するのかは、マーケターと消費者と間の実際の見方には違いがあることを理解することは注目すべきポイントです。

●マーケター

―顧客があなたのブランドに没頭したり「いいね」する時、あなたはその意味を何だと考えていますか?
57%  コンテンツの感じが良いから
41%  自分たちの声を聞いてほしいから
40%  ブランドや製品に関するニュースを得るため
33%  ブランドとのエンゲージメントで得られるインセンティブや報酬を期待しているから
27%  フォロワーだけの特別割引やイベントを期待しているから
24%  忠誠心の高い顧客だから
24%  他の顧客と交流したいから
14%  顧客に貢献し支援したいから

●消費者

―私がFacebookでブランドに「いいね」する理由は…
49%  忠誠心の高い顧客だから
46%  ブランドや製品に関するニュースを得るため
46%  ブランドとのエンゲージメントで得られるインセンティブや報酬を期待しているから
43%  フォロワーだけの特別割引やイベントを期待しているから
30%  コンテンツの感じが良いから
26%  自分たちの声を聞いてほしいから
24%  顧客に貢献し支援したいから
19%  自分の友だちに自分のお気に入りのブランドをおすすめしたり結びつけたいから
17%  他の顧客と交流したいから

 

■消費者はファンになることで何を期待しているか?
さらに重要な問題、それは「一度ファンになったことで何を期待しているか?」ということです。ファンを単に獲得することは、それ自体を目的とするのではなく、目的のための手段として考えるべきだということは、繰り返し言われていることです。

60%の消費者は、他の消費者と交流するためにFacebookページにいいね!をしており、Facebookページをいかにただのページではなくコミュニティにするべきかを強調しているのです。


―私がFacebookでブランドにいいねする時に期待することは…
67%  限定的な特別サービスを受ける資格を得る
60%  他の顧客と交流し、自分の体験を共有する
57%  ゲームやコンテンツなどユニークな体験を求め得る
50%  サービスやサポートを求め得る
41%  新製品や特別提供品に向けて自分のアイデアを共有する
25%  特になし

 

■顧客サービスの提供
これまでの調査では、多くのブランドはソーシャルチャネルで返答を提供するのは3日以内が妥当な期間であると考えていることがわかりました。しかし消費者はそれよりもさらに早い対応を求めているのです。


―非常に優れたオンライン顧客サポートがあったら…
46%  期待する
33%  ブランドへの忠誠心が維持される
14%  友達にブランドの事を教える
4%   役に立たなければ友達に不満を言う
2%   そのために割増金を払うことはいとわない


―顧客サービスやサポートに関してブランドとオンラインで連絡をとった時、どのくらいの時間内に答えがほしいですか?
47%  24時間以内
22%  直ちに
19%  1時間以内
12%  数日以内

こうしたブランドと消費者の間の「格差」を狭めなければなりません。そのために、多くの消費者がブランドのソーシャル化に期待すること、「ファンのためのコミュニティ」を提供することがひとつの解決策となり、それは同時に顧客サポートやサービス向上のためにも重要なポイントになっていきます。

 

■デジタル格差を埋めるための「コミュニティ」
上記のデータから、消費者はソーシャルである一方でブランドはソーシャル化しきれていないという状況が明らかになりました。では、ソーシャル化に積極的な消費者の期待に応えるために、ブランドはどのようなサービスを提供していけばいいのでしょうか。
CMO COUNCILLithiumのインフォグラフィックより、ブランドがファンのために提供するコミュニティの事例を2つご紹介いたします。

1.P2Pの対話を可能にする

Facebookページでファンは互いに交流したがっていると考えているブランドは9%
しかし消費者の60%は他のブランドファンと交流するためにFacebookでブランドにいいねします。

ファンは互いに話したいと思っているのです。そこでブランドはFacebookページにQ&Aやオープンなフォーラムを設置し、ファンのためのコミュニティーをつくることが有効だと考えられます。


ビューティーグッズのオンラインショップブランドSephoraFacebookページには、「Beauty Advice」というファン同士がアドバイスし合うコミュニティがあります。
ファン同士でメイクアップ、ヘアケア等に関する悩みや質問と、それに対するアドバイスや回答を投稿できるプラットフォームになっています。@cosmeのFacebookページ版のようなイメージです。同じ美容好きの女性同士の交流を楽しめるようになっています。


Sephoraのコミュニティユーザーは平均的なユーザーの2倍、さらにスーパーファンは10倍の消費量となっているとのことです。

 

2.ソーシャル体験をゲーム化する

67%の消費者はFacebookでブランドにいいねした時、特別な待遇を得られることを期待しています。
しかしファンの行動に対して何らかの報酬を提供するブランドは7%です。
46%の消費者はオンラインでブランドとつながりを持った時にインセンティブや報酬を得られることを期待していますが、それを実現するブランドは7%です。


イギリスでプリペイドのSIMカードを専門に扱うgiffgaffコミュニティーでは、ユーザー協同のサービス開発、他の利用者の質問への回答、新しいユーザーの招待や企業のプロモーション等のアクションを行うごとに報酬がもらえます。このページでは、「Kudo」という褒賞を意味するワードをポイントの単位として、コミュニティーメンバーのランキングを提供しています。

giffgaffのコミュニティーでは、平均93秒の間に、コミュニティーメンバーによって100%の質問が回答を得られるようです。

 

■消費者は「ソーシャル」に何を求めているのか?
今回のレポートからは、ブランドは消費者がFacebookページにいいね!する理由を情報を得ることと考える傾向が強い一方で、実際のファンは他のファンや企業とコミュニケーションできる場を求めていることがわかります。消費者とブランドでは「ソーシャル化」への考えのギャップがあるのです。

消費者のこうした期待を認識し、ファン同士またはファンとブランドの対話の場を提供をすることは、同時に互いに持つアイデアや情報の共有を可能にし、顧客サポートや製品へのフィードバックを効率的にできると考えられます。消費者が「ソーシャル」に求める対話のあるコミュニティを実現することは、ファンのブランドへのロイヤリティーを高め、ブランドのサービス向上の好機となっていくのではないでしょうか。

この記事を書いた人

author by 深谷 直

深谷 直

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