モノを買う決め手となる「安心」を「雰囲気」で伝えるECサイトとソーシャルメディアのもうひとつの役割。

モノを買う決め手となる「安心」を「雰囲気」で伝えるECサイトとソーシャルメディアのもうひとつの役割。

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みなさんはオンラインショッピング、好きですか?
私は何かと、インターネットで買い物をします。
ネット上だと、たくさんのECサイトを横断しながら、自分のペースで心ゆくまでお目当てのモノを探せるのが醍醐味だと勝手に思っています。
最近では雑誌のようなECサイトや、ソーシャルメディアを使った口コミやキャンペーンなど、工夫を凝らしたオンラインショップが様々あります。
質の良いコンテンツ作りや、ソーシャルメディアの拡散力はもちろん大切な要素になります。
しかし、実際に買うかどうかは「商品そのものの魅力」という大前提に加えて、「安心して買える店なのか」ということがそもそもの決め手になるんじゃないかな、と感じます。
そこで今回は、そのECサイトを「安心」と感じるポイントは何か、また「安心」という視点で見たソーシャルメディアという存在について、一ユーザーとしての目線で考えてみました。

 

■オンラインショッピングの不安なところを、とことん説明してくれる
SIMPLE SIZE」というインテリア雑貨のECサイトを例にご紹介します。
私はこちらのECサイトをついさきほど知ったのですが、パッと見てすぐ「あ、ここは安心して買えそう」と思いました。
そのポイントとして、目立つところに利用方法や注意点などの「お買物情報」があるということがあります。
ページ右側の部分に注目です。

●お店について
店長さんの顔写真入で、このサイトの説明が書かれています。
●お買い物のしかた
買い物ページのキャプチャ画面、注文後の流れまで詳細でわかりやすいです。
●在庫について
ネットショッピングでよくある在庫切れの不安にも、丁寧かつお買い物のヒントまで教えてくれます。
●カートが使えない
慣れない人にとっては使いづらいショッピングカートの注意点と対策方法を説明しています。
●返品・交換
何か不具合があった時、ちゃんと返品・交換してくれるのか、はユーザーにとって気になる情報。
●迷子メール
メールアドレスの記入ミスで起こりうるトラブルについての注意書きです。

以上のメニューが、商品ページに飛んでも、ページをスクロールしても常に右側に表示されています。
売り手の顔が見えにくく操作方法も難しいオンラインショッピングでは、どれだけ素敵な商品を見つけても、「何だかよくわからない」「信用できない」と感じれば、ユーザーは買い物を止めてしまうでしょう。

また、商品の詳細ページもとても丁寧なつくりになっています。
「カートに入れる」の直前にまで、サイズやお届けまでの日数目安、送料や買い物時の注意点を確認させてくれます。

「よくわからない」ポイントになりがちな、買い物方法から在庫情報、カートの使い方について、
「信用できない」ポイントになりがちな、サイトのプロフィール、返品・交換、注文後の対応・トラブルについて。
SIMPLE SIZE」ではそれらすべてを、丁寧にわかりやすく説明しており、ユーザーに対して誠実な態度を感じられるのです。だから、「安心して買い物できそう!」と感じられるのだと思います。

こういった情報って、目立たないところに小さく書いているだけのサイトもけっこうあります。しかし、使用上の注意などの「あらかじめ知っておいてほしい情報」こそ、実はネットで買い物をする上ではとても重要なポイントで、目立つところにわかりやすくして欲しいなあ、と思うところです。

 

■「安心」は雰囲気から感じ取ることが大きい
では、買い物のしかたや返品・交換について詳細に目立つように説明されていればいいのか?というと、それだけではないような気もしています。形式的なところはもちろんですが、案外それよりも重要なポイントは「雰囲気」なのかもしれません。
SIMPLE SIZE」にしても、サイトのデザインや文言、商品の見せ方がかわいらしく統一感があって、このECサイトの雰囲気やキャラクター性が伝わります。そうした雰囲気で感じる「安心」も、実は重要な決め手になるのではないでしょうか。

よくECサイトには店長やスタッフによるブログがあります。こうしたブログでは、新商品の紹介に加えて、自身の趣味の話やスタッフによる行事やイベントの紹介などが書かれていると、そのブログから「売り手の顔」が見えます。そこから楽しそうな「雰囲気」であったり、親しみやすそうな「人間性」が見えると、自然と「なんかいい感じのECサイトだな~」と思えてきます。
たとえば「北欧、暮らしの道具店」はブログがおもしろく、まさに顔が見えて雰囲気が安心するECサイトだと思います。

また、売り手の顔のような人間性やECサイトの雰囲気を知ってもらう上で、ソーシャルメディアは良いツールとなると考えられます。
たとえば、吉祥寺にある古書店「百年」は店舗運営の傍ら、ネット上で通販やブログ、Twitter、Facebookページを運営しています。

百年のTwitterFacebookページでは、いわゆるクーポン配布や拡散を促すような施策はしていません。とにかく店長やスタッフによる「ありのままのつぶやき」そのものなのです。

たとえば、
「今日の店内のBGMはこれで…」とか、「この前やったお店のイベントはこんな感じで…」とか、映画や作家、展示会の話などなど。私たちが日常でFacebookにイベントの写真を載せたり、好きなCDを共有するように、運営しています。そこに「百年」というパーソナリティに魅力を感じ、小さなお店でも「Amazonではなくて百年で買ってみたい!」と安心して思えるのかもしれません。

 

■シェアだけじゃない、ソーシャルメディアの大切なもうひとつの役割
ソーシャルメディア活用については、クチコミなどの拡散力やコミュニケーション、CGM的な活用方法が話題となったりします。そうした活用のメリットの他にも、よりECサイトや企業、ブランドのパーソナリティを伝える上でソーシャルメディアは役立つツールになるのでは?と考えています。

「雰囲気」で「安心」を伝える方法は、キャンペーンやクーポン、フラッシュマーケティングなどに比べて目に見えた売上効果が感じにくかったりします。しかし、ソーシャルメディアで「パーソナリティ」を伝えることは、地道でこそあれ、ユーザーにとっての不安を根底から拭い、人間性に魅力を感じた真のファンが着実に増えるのではないでしょうか。これは直接的ではないにしろ、売上にも後々関係してくるはずです。
ソーシャルメディアで売上を!という捉え方より、今まで見えにくかった「雰囲気」や「人間性」を感じてもらい、「安心して心ゆくまで買い物を楽しんでもらう」ことに役立てていくのも、ソーシャルメディアのひとつの役割になるのではないでしょうか。「自分らしさ」を表現することは、運営者も楽しむきっかけになる気がします。

この記事を書いた人

author by 深谷 直

深谷 直

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