ソーシャルコマースサイト「Fancy」の創設者が語る、“買う前”の体験を楽しむゆとりの大切さ。

ソーシャルコマースサイト「Fancy」の創設者が語る、“買う前”の体験を楽しむゆとりの大切さ。

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via dribbble

先週、アップル、「ソーシャルコマースサイトThe Fancyの買収を交渉中か」というニュースが話題になりました。ステキな商品画像をキュレーションしたりシェアすることを楽しみつつ、気に入ったらその場で購入ができてしまうサービスです。

そんな話題のサービスの創設者Joe Einhorn氏は、The Fancy」が提供するものとして重視しているのは「買う前の体験」だと言います。
今回はThe Fancyの創設者Joe Einhorn氏へのインタビュー記事をもとに、彼自身のFancyに持つ思いや目指す買い物体験のあり方をご紹介できればと思います。

 

■Joe Einhorn氏がFancyに託した買い物への思い
現実の生活の中で、お気に入りのお店で買い物をするように、Web上でもそんな買い物を楽しめる場所を作りたい、そんな思いのもとに作られたのがFancyです。

Einhorn氏は、アップルストアに行くことが好きだそうです。しかし、Web上にはリアルのアップルストアのような場所はない、と感じていたとのことです。確かにアップルの公式オンラインショップはあるのですが、リアル店舗ほどのスマートさはなく、ひと目で好みのアイテムを見つけられるようなつくりではなく、購入までに何度かページ遷移があったりします。ひとつの場所でクールなものを簡単に探し出すことができ、その場でワンクリックで商品を購入できるような、そんなWebサイトを目指して生まれたのがFancyだというのです。

JOE EINHORN, FOUNDER OF FANCY, WANTS TO GET YOU PRE-SHOPPING | The Hign Low

Fancyは有名なセレブ達にも愛用されています。たとえば歌手のKanye WestはTwitterで「Fancyはやみつきになる」とツイートしたとか。新しい流行を作るセレブたちのコミュニティや、彼ら選りすぐりのクールなアイテムたちも、Fancyのひとつの強みだと言えそうです。

しかし、Einhorn氏はもっと重要なことは、包括的な買い物体験を提供できることだと言います。ひとつの「Fancy」というWebサイト上で、クールなセレブたちのセンスにインスピレーションを受けたり、それを直接ワンクリックで購入できたり、それによってセレブたちのコミュニティの一員であることを実感できたり、今は買わずとも自分のお気に入りのアイテムをセレクトして誰かに共有したり、など。
Fancyは、「買い物」を「買う」だけの楽しみにとどめていないんですね。

 

■人がつくる雰囲気とアイデアを楽しむ買い物体験
旅とは、モノでこそないけれど、どこを訪れるか、どんな雰囲気でどんな体験ができるか、誰と行くのがいいのか、などなど、ユーザーにとって良いアイデアを探したりシェアするものです。よく旅行雑誌やガイドなどを参考にしたりしますが、なにより参考になるのは自分が信用している人やセンスを認めている人のアイデアであるとEinhorn氏は言います。

ここでいうアイデアは、自分一人と店と商品があれば生み出せる、というものではありません。つまりFancyでは、モノを「買う」というプロセス以外に、自分以外の人の存在、そこから生み出されるセンスやアイデアを感じることがひとつの楽しさになっています。Fancyが「ソーシャル」なコマースサイトである本質は、ここにあるのかもしれません。

 

■買うだけではない、買い物の楽しみ方に幅を広げたFancy
買い物をするということは、何かを見つけるということです。Einhorn氏は、Fancyが思い描く買い物体験を、黒いブーツが探していた場合を例にとって次のように語っています。

あなたが本当にその黒いブーツが必要であると自覚する1ヶ月前に、あなたの頭の中にその種を植えられたら、と思っている。そして、それを本当に必要だと思った時に買ってもらえればいい。私たちはそれをできる限り理解したい。映画「マイノリティ・リポート」が犯罪予知だったように、私はあなたに”買い物予知”をしてもらえればいい。これが夢なのです。

「マイノリティ・レポート」とは、スティーブン・スピルバーグ監督、トム・クルーズ主演の映画で、予知能力者たちによって構成された殺人予知システムをめぐる物語です。

Fancyで良い感じの黒いブーツを見つけたら、すぐその場で買ってもらわなくてもいいのです。自分のリストにコレクションすることで、頭の片隅に印象を残しておきます。そして日々の生活を過ごし、様々なクールなアイテムのコレクションを眺めたりする中で、「やっぱりあのブーツが欲しい」とはっきりと感じた時に、ひとつのサイトで簡単に購入できます。「あとで買うかも?」を予知しつつ、“買うまでの買い物体験”を楽しむ、それがFancyの目指す買い物体験の形です。

JOE EINHORN, FOUNDER OF FANCY, WANTS TO GET YOU PRE-SHOPPING | The Hign Low

Fancyをはじめ、PinterestSvpplysumallyのようなソーシャルサービスが人気を得る背景にあるのは、買い物にこれまでよりも寛大で幅広い楽しみ方を体験させてくれることがあるのではないでしょうか。
つまり、サイト上では「買う」ことだけを強いるわけではなく、買わずとも発見をしたりコレクションしたりシェアすることを楽しむ余裕を与えてくれます。買わなくてもいいと使うハードルも下がりますし、無料で自分のコレクションをつくるとモノと自分の関係がしっかりできるので、後で思い出した時に買えるし今すぐ買わなくてもいいという安心感もあったりします。

何かを買いたいと思ったら、悩む時間もお金が貯まるまでの猶予もほしい、というのが私たち消費者の本音かと思います。そんな本音に寛大なサービスを提供してくれるという意味で、Fancyの「買う前の買い物体験」は私たちの心をつかむかもしれません。

◆参考
JOE EINHORN, FOUNDER OF FANCY, WANTS TO GET YOU PRE-SHOPPING | The Hign Low

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author by 深谷 直

深谷 直

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