国内企業の「ソーシャルメディア連携」に関する動向を振り返ってみる

国内企業の「ソーシャルメディア連携」に関する動向を振り返ってみる

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最近の国内のニュースを追っていると、ソーシャルメディアを単体で仕掛けて活用するというよりも、既存のマーケティング施策や自社サイトにうまく連携させていく動きが活発になってきています。

もはや、ソーシャルメディアは「何やら特別で新しい道具」というよりも、企業活動にとっても欠かせないインフラとしての側面が色濃く表れ始めていると言えそうです。主に海外(英語圏の国)では、「2012年版ソーシャルメディアマーケティングに関する79の統計」という記事に見られるような、ソーシャルメディア活用のトレンドがとても参考になります。

では、実際に「ソーシャルメディア連携」について国内の動きとしてはどんなものがあるのでしょうか?今回はここ最近話題となったニュースを振り返りながら、日本のソーシャルメディア連携の動きを追ってみたいと思います。

■企業のマーケティングとソーシャルメディア活用の動き

たとえば化粧品業界では、Facebookページを運営する以外にも、SNS連動のキャンペーン実施や店舗との連携、クチコミなど、マーケティング手法にSNSを取り込む動きが取り上げられています。

●参考:化粧品業界、メーカー各社でソーシャルメディア(SNS)によるPR戦略が過熱 | 日刊コスメ通信

また、昨年の記事になってしまいますが、Advertimesの「ソーシャルメディアが購買行動に与える影響度について」という記事では、化粧品業界の「@cosme」の他、家電製品に関して「価格.com」を例に挙げて、認知から購買、情報の共有まで、いずれの購買プロセスにおいても「比較サイト」や「口コミサイト」が大きな影響を与えているという調査結果が取り上げられています。

生活者は、こうしたCGMやソーシャルメディアを目的に応じて活用し、交流や情報交換をする中で最終的な購買の意思決定を行っているとされています。このようなWebサイトやソーシャルメディアを活用することは、もはや特別な取り組みというより、企業のマーケティング活動においてひとつの手段としてごく当たり前の一部になっていることがうかがえます。

●参考:ソーシャルメディアが購買行動に与える影響度について | Advertimes
■CGMのソーシャルログイン活用

via dribbble

先日、「Facebook、Twitter・・・どのソーシャルアカウントでログインする?2012年のソーシャルログインの傾向」という記事でも紹介した「ソーシャルログイン」。海外のトレンドとして紹介いたしましたが、このソーシャルログインの活用は、@cosme価格.comのような国内大手CGMでも実装されはじめています。

@cosmeはFacebookでログインすることができ、価格.comはちょうど昨日、Facebookログインに対応しました。
●参考:『価格.com』、Facebookアカウントによる会員登録、ログインに対応 SNSとの連携強化で会員サービスのさらなる利用を促進 | 株式会社カカクコム – プレスリリース

他にも、食べログぐるなびlococomなどの口コミサイトはすでにFacebook、twitter、mixiといったソーシャルアカウントでログインが可能です。

ソーシャルログインを使うことで手間なく簡単にログインできることで会員の登録率向上が見込める他にも、サイトのIDとソーシャルアカウントを紐づけることでクチコミをいつも使っているソーシャルネットワークへも同時に投稿できたりします。これにより、クチコミサイト内だけでなく、サイト会員ではない友人に向けても、サイト上の行動を気軽にシェアできるため、新たなユーザーの流入導線作りが可能になると考えられます。
■勢いづく、国内オウンドメディアとソーシャルメディア連携の動き

via yahoo! JAPAN プレスリリース

こうした既存サイトとソーシャルメディアの連携は、今年になり各企業が動きを見せ始めています。
たとえば、最近だとFacebookとの連携を強化したヤフーも、既存の自社ポータルサイトとソーシャルメディアとの連動に大きく乗り出しています。

また、それに応じて各社が提供する複数サービスを一つの会員IDで紐づけ、Facebookなどのソーシャルネットワークのほか自社の複数サービスを横断的につなぐことで、利便性向上やコミュニケーションの活性化を目指す試みもなされています。

参考:
Yahoo!ニュース、読んだ記事をFacebookに自動配信できる新機能 | CNET Japan
ヤフー、Facebookとの連携強化–トップページに投稿を表示 | CNET Japan
ヤフー、Yahoo!ポイントを贈れる「イイね!」ボタンを導入 | CNET Japan

via Markezine

ヤマダ電機も今年、まだベータ版のようですがソーシャルネットワークと連携させたスコア「ヤマダ電機マルチSNS」を展開しようと試みているようです。
参考:ヤマダ電機がソーシャル開始、「ヤマダ電機マルチSNS」 | Markezine

これは今後、Web上で買っても店舗で買っても同様にポイントがたまったり、オンラインとオフラインを連動させるようなキャンペーンへもつながっていくと考えられます。
今話題となっている「O2O」の施策についても、ソーシャルアカウントによる会員ID紐づけで、自社サイト・ソーシャルメディア・オフラインなど、あらゆるマーケティング活動の場を包括的に連携させていく取り組みが注目されていくのではないでしょうか。

既に複数サービスの会員ID統一化や、店舗IDとの連携、O2Oについては、各所でも取り組まれています。当ブログでもいくつかまとめていたので、よろしければ下記をご参考くださいませ。
参考:進む「会員情報の共通化」と「O2O」の流れ、国内の最新動向4選

 

■国内の先進的な事例といえば・・

自社サイト(オウンドメディア)とソーシャルメディアの連携の先進的な取り組みといえば、無印良品のMUJI GLOBAL IDや、コカ・コーラ パークの取り組みが有名な事例かと思います。

いずれもキャンペーンやゲームなど複数サービスをひとつの会員IDやポイントで紐づけ、さらにFacebook、Twitter、mixi、Amebaなどのソーシャルアカウントを連携させることで利便性の向上も図られています。
さらに自社コンテンツを外部SNSへ拡散・逆に外部SNSからのトラフィック増加や、より人となりのわかるソーシャル上のユーザー情報の取り込みができる点も、企業のマーケティングにおいて重要なメリットとなっていくと考えられます。

ソーシャルメディア活用といえば、コカ・コーラや無印良品がすごい!というイメージがありますよね。確かに国内を見てもソーシャルメディア活用事例はずば抜けていている企業ですが、すごいなと感じたのは、ソーシャルメディアの活用単体というより、その先の企業活動全般まで見越して上でソーシャルメディア活用が必要になると判断し、的確な施策を打ち、成果を上げていることなのでは、と思いました。

参考:
売上昨年比3倍!無印良品、スゴロクキャンペーン速報+HTML5開発裏話 | in the looop
ソーシャルメディアだけに依存しない、今オウンドメディアを強化する理由とは

 

■会員情報のソーシャル化を入り口としたソーシャルメディア連携へ
と、ここまでご紹介したニュースはどれも大企業の取り組みで、なんだかものすごいスケールの大きいことのように感じてしまいます。ただ、いずれの取り組みも、会員登録やログインに既存のSNSアカウントを利用する「ソーシャルログイン」を入り口にしています。

これは単純に便利だし楽ということもあり、普段何気なく使っていたりするので、私たちにとってもちょっと身近な機能になりつつあると思います。ただ、表面的にはWebサイトのほんの一機能に過ぎない、ということもあり、ただの便利な機能止まりに見えがちかもしれません。でも、マーケティング活動とソーシャルメディアの連携を促し、今後の企業活動の幅を広げていくための鍵を握っているのは、実はソーシャルログインなのかもしれません。

今月の日経デジタルマーケティングでも「ソーシャルログイン」の用語解説が掲載されており、国内においても以前よりその存在感を見せるようになってきたように感じます。(購読者限定になってしまいますが、参考までに実際の記事は下記になります。)
参考:ソーシャルログイン FacebookのIDでログインを可能に、会員登録の障壁を下げる | 日経デジタルマーケティング

 

■最後に(なんだかすごいことだなあ)
と、ここまで「国内のソーシャルメディア連携の動向」に関するニュースをまとめてみました。海外ではいろんなソーシャルメディア連携に関するデータや事例があったりしますが、日本ではまだ何かと事例が少なかったり、「実際この領域って、国内ではどうなのよ?」ということも多いかと思います。なるべく最近の国内の動きが見えそうなニュースを集めてみましたが、少しでも情報整理のお役に立てていれば幸いです。。

最近はO2O関連のニュースや、Facebook広告とモバイルなど、なにやら今後が気になるニュースでにぎわっています。
こうしたそれぞれの施策やプラットフォームがうまいこと連携していくと、今までよりちょっと良い世の中になっていくような気配を感じると共に、動きの速いトレンドに振り回されたり不安になったりしつつ、フィードフォース・ソーシャルチームは引き続き情報をいろいろと追いかけてみたいと思います。

だらだらとした記事になってしまいましたが、お読みいただきありがとうございます!

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この記事を書いた人

author by 深谷 直

深谷 直

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