ファッションEC「Frank & Oak」の事例に学ぶ、オウンドメディア上でのソーシャルメディア活用のヒント

ファッションEC「Frank & Oak」の事例に学ぶ、オウンドメディア上でのソーシャルメディア活用のヒント

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「ソーシャルメディアを活用する」というと、Facebookページを運営してみたり、Twitterで企業アカウントを活用してみたり、ということがよくあげられるかと思います。しかし一方で、Facebookのニュースフィードのアルゴリズムが変更され、企業の投稿リーチ数が大幅に減少したり、度重なる外部のソーシャルプラットフォーム側の仕様変更に企業側が振り回されてしまうリスクは、今後も少なからずあるのではないかと思います。

そこで、こうした外部環境の変化に左右されず企業側が柔軟に管理でき、最終的なコンバージョンが生まれる場でもあるオウンドメディアを強化していくことが、今後より重要になっていくのではないでしょうか。またこうしたオウンドメディア上でも、ソーシャルメディアを使った工夫を施すことで、使いやすさや買い物のしやすさを実現できると考えられます。そのひとつの事例が、メンズファッションのECサイト「Frank & Oak」です。

パーソナルなショッピング体験を作り出す「Frank & Oak」

Frank & Oakは、自分のライフスタイルや求めるシチュエーションに合わせて最適なアイテムをピックアップしてくれる、いわゆるキュレーション機能のあるメンズファッションECサイトです。カジュアルか、ビジネスか。アウトドアかデートか。トラディショナルか、リラックスか。などなど、その時の状況や気分や好みに合わせたラインナップで、簡単に素早く自分好みの買い物ができるようになっています。

自分だけのルックブックを作る、というコンセプトでいくつかの質問に答えると・・・

こんな感じで、今の自分の気分に合わせたアイテムをピックアップしてくれます。

ファッション系ECサイトで参考になりそうなソーシャルメディア活用ヒント

Frank & Oakのソーシャルメディア活用は、FacebookページやTwitterの運用のように、外部のプラットフォーム上で取り組む施策とは少し違った切り口のものです。つまり、Frank & OakのECサイトというオウンドメディアに、ソーシャルメディアならではのメリットを組み込み連携させるという活用方法です。

ECの会員情報をソーシャルメディア上のデータと連動

まず、Facebookに登録してある名前やメールアドレスといった基本情報、生年月日や性別、プロフィール写真などの基本データをFacebookアプリ経由で取得します。これがそのまま会員登録情報に反映されるので、いちいちフォームに入力する手間もなくすぐにサイトの会員になることができます。


Facebookログイン後、サイズと年齢とカジュアルやプレッピーなど関心のあるスタイルなど、簡単な3つの質問に答えます。
このようにFacebookで取得できる情報と、オウンドメディア上で取得するFrank & Oakとして知りたい独自の情報を掛け合わせ、よりユーザーの人となりを明確にしていきます。

ソーシャルネットワークからオウンドメディアへの導線を作る


質問に回答した後、友達にFrank & Oakを紹介すると45ドル分のクレジットが得られるというインセンティブが用意されており、ここではソーシャルメディアの拡散力も活かすプロセスが組まれています。


facebookであればこんな形でFrank & Oakのサイトをシェアすると、Facebook上の友達に教えることができます。シェアされたリンクをクリックすると・・・


このように「あなたの友達はFrank & Oakが大好きだよ」というメッセージと共に、友達にもログインすることを進めるページが表示されます。この仕組みによって、会員になったユーザーを軸に、その友達に向けてFrank & Oakの認知を広め、新しい流入導線を自然に作ることができるようになっています。

自社のスタンスを表現したコンテンツを活用するヒント

ソーシャルメディアの活用方法はもちろん、そもそも自社サイト内のコンテンツも非常に充実しているのが、Frank & Oakのパートナーブランドである「United Tailors」のサイトです。United Tailorsは「チャレンジと逆境を受け入れるジェントルマン集団」というコンセプトのもと(かっこいいっすね!)、最新の流行よりも品質を求める男性に向けたコレクションを提供しています。

そんなUnited Tailorsのサイト内には「THE IDEA」というコンテンツがあります。そこでは、

  • EC向けのポイントシステムを提供する「lightspeed」のCEO
  • アメリカのラッパーJAY-ZやSUPERBOWLのステージなどを手掛けるクリエイティブ集団「Moment Factory」のアーティスト
  • Facebookで30万ものファンを抱える音楽ユニット「Adventure Club

などの著名人が、自身のライフスタイルや価値観について語っています。

United Tailorsはこうした起業家やアーティストたちを立てることで、自社ブランドのスタンスをわかりやすく伝えており、そこに共感するユーザーをぐっと惹きつけるコンテンツになっていると思います。


また、それぞれの著名人たちのアイデアはFacebookやTwitterでシェアすることができます。これをシェアするユーザーはおそらくUnited Tailorsのスタンスに共感した人たち。つまり今後United Tailorsのファッションアイテムを購入する潜在性がある人たちということが考えられます。

たとえばここでシェアしてくれたユーザーがどんな人で、その属性にはどんな傾向があるのか、といった部分をソーシャル上の人となりのわかるデータを活かし分析することで、自社ブランドのターゲット層がより明確になる、なんてこともできるかもしれませんね。

多くのファンを集めたり、シェアによる拡散力の魅力が取り沙汰されるソーシャルメディア活用。それに加えて、実際にアクションを起こしたユーザーのソーシャル上のデータを活かすという切り口でも、企業のマーケティング活動にとって活用するメリットや可能性はありそうです。

この記事を書いた人

author by 深谷 直

深谷 直

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