ソーシャルメディアプロモーションの米Wildfireに学ぶ―Facebookページの“ファン”との、これからの向き合い方

ソーシャルメディアプロモーションの米Wildfireに学ぶ―Facebookページの“ファン”との、これからの向き合い方

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

工夫をこらしたソーシャルメディアキャンペーン
バイラルするコンテンツ作り
Facebook広告やプロモツイート。
いろいろ試して、ファンやフォロワーは増えてきた。
「で、どうなった?これからどうする?」
ここで頭を抱えてしまう。

ということで最近、Facebookページのリーチ数がさらに落ちている件や、Twitterのソーシャルコマースへの影響について考えたり調べてみて、より一層「なぜソーシャルメディアを使うのか」というそもそもの部分を考える機会が多かったです。

Wildfireといえば、今年8月にGoogleに買収されたことが明らかとなった、ソーシャルメディアマーケティングプラットフォームを提供するデベロッパーです。Wildfireのソフトウェアを使うと、Facebookの他、Google+、Twitterなど複数のソーシャルメディアを活用したキャンペーンを実施することができます。

そんなソーシャルメディアを活用したキャンペーン・プロモーションに長けた有力企業Wildfireは、「Facebookページのファン」をどのように捉えているのか、気になったので調べてみました。すると同社CEOのVictoria Ransom氏がAdAgeに寄稿した記事には、ファンやフォロワーの意味と、その向き合い方についてWildfireの考え方が述べられていました。

そこにはソーシャルメディア活用を悩ましく思う企業の担当者たちにとって、その意味をもう一度つかみなおすヒントがあるのでは、と感じました。今回はその内容を要約しつつ、感じたことをブログに書き起こしております。

ファンがどんな人なのか、知っていますか?

ソーシャルメディアの「ファン」という概念が登場した数年前、ブランドと消費者との間にはかつてない規模で一対一の対話を可能にすることを約束するものだとされていました。しかし、そうした約束は本当に果たされているか、と言われると、「案外そうでもないんじゃないかなあ」なんて思ってしまったり。自社のFacebookページのファンは、お母さんなのか、スポーツ好きなのか、カントリー音楽の愛好家なのか、知っていますか?定期的に投稿にいいね!やコメントをしてくれているのは誰で、クチコミを広めて新しいファンを呼び込んでくれている人は誰なのか、知っていますか?

とはいえ、FacebookやTwitter、その他のソーシャルチャネルで反応してくれるファンに関する情報を収集しうまく活用するような方法は、これまでなかなかありませんでした。マーケティング担当者は自分たちのファンへの理解は不足したまま、顔のわからない“大勢の人々”に向けて、ブロードキャスト的なマスコミュニケーションチャネルとしてソーシャルネットワークを活用しているに留まっていました。

企業がソーシャルデータを活用するための、新しいシステムの必要性

ソーシャルメディアマーケティングは、新しい方向へと変わっていく必要がある、とWildfireのCEOのRansom氏は言います。そもそものソーシャルメディア活用のメリットとして言われていたような、「ブランドと消費者との間のパーソナルな対話」を実現するためには、マーケティング担当者が、ソーシャルネットワーク上で対話する消費者の豊富なプロフィールデータを開拓していくことができるような新しい技術が必要となっていくはずだ、と。

組織の会計システムが財務データや取引を記録していくシステムであるように、人事システムが人事および雇用データの記録システムであるように、ソーシャルデータの記録システムは、組織のあらゆる分野をまたがって相互に影響を与えていくすべてのソーシャルデータの中心的な集積所となっていくと考えられます。

ソーシャルデータの記録システムを活用して、企業は継続的かつ積極的に複数のソースから顧客のデータを集約・更新ししていきます。たとえば広告のクリック数や、FacebookやLinkedInなどのソーシャルネットワーク上の公開されているプロフィール情報やそのコメントなどなど。こうした詳細なプロフィール情報をもとに、マーケティング担当者は消費者の特定の関心に合わせてコンテンツをターゲティングしてみたり、深い関係構築やCVRの向上という成果につなげていくことができるでしょう。

Is it the end of the Facebook “fan” as we know it?

たとえばもしスポーツ用品のメーカーであれば、ファンの中で誰がスノーボーダーでスキーヤーなのか、どのファンがブランドの熱狂的な支持者なのか、よく購入してくれるのは誰なのか、などを知ることができます。そうして理解したことをもとに、自社のメッセージをそれぞれ異なる消費者に向けて最適な形で届けることができるのです。

About Wildfire

ソーシャルメディアが企業のビジネス全体に影響を与えていく未来

こうしたシステムは、ソーシャルプロフィールデータをその他の企業システムとも共有していくことが重要です。具体的には、購入前の認知や動機付け、店頭でのプロモーション、販売後のサポート、購入後の関係構築など、顧客のライフサイクルにおけるあらゆるプロセスにおいて、企業はソーシャルデータを活かしていくことができるはずです。

たとえばカスタマーサポートの場においても、顧客がソーシャルメディア上で意欲的に参加していたり影響力を持つファンであるということがわかっていれば、より高いレベルのサポートを行ってみたり、リアルタイムに対話をして最高のサポート体験を提供し、ブランドの支援者として関係を深めていくこともできるかもしれません。

消費者とのパーソナルな対話が可能であるということは、ブランドに強力なクチコミの機会を与えてくれます。もし企業側が消費者の人物像を把握した上で、どんな趣味や関心を持ち、ソーシャル上でどんな行動をしているかを理解していれば、より彼らにとって関連性があり参加しやすいコンテンツを作っていくことも可能です。そうしてその顧客の個人的なネットワークをも巻き込んで、コンテンツはシェアされやすくなるはずです。

ソーシャルメディアマーケティングの初期階では、ブランドは当然のようにソーシャルチャネル上での存在感を築き、ファンとフォロワーの数を増やしていくことにフォーカスしており、この戦略は成長において大部分を担っています。これはもっとも多くのファン数を獲得していくことをベースとした純粋な数字ゲームです。今日、もはやファンやフォロワーの数を稼いでいくことだけでは十分とはいえなくなりました。ブランドは自分たちの顧客との関わり方や対話、関係を深めていくことに焦点を当てていく必要があります。そのためにも彼らがどんな人々なのかを理解していくことが重要になるのです。

Is it the end of the Facebook “fan” as we know it?

きちんと意味のあるものにしていくために。

何においても、数字ってものはわかりやすく説得力があるもので、どうしてもそればかりに目がいってしまうものです。「とりあえずソーシャル使ってどうにかしてくれ」と言われてしまってはなおさら、わけもわからず、わからないなりにとりあえず目に見えて成果にしやすい数字を頼りに、どうにかモチベーションを維持してみたり。。
すると本来その先にいるはずであるファンや顧客を「ひとりの個人」として見ることを忘れがちになります。ファンがどんな人で自社にどんな影響をもたらしていて、何に関心があるのか、なんてことも、「きちんと理解する必要がある!」と簡単には言えますが、なかなか実行するのも難しいものであることは確かです。

でも、実はこれこそソーシャルメディアを活用する意味となり、すごく大事なことなんじゃないかな、とも思っています。だからこそ、Wildfireが言うように、ソーシャルメディア上の情報をもとに深く関わるべき顧客一人一人のことをより深く理解し対話をしていくための新しい技術やシステムというものが、今後より一層求められていくのかもしれません。

via Is it the end of the Facebook “fan” as we know it? | Wildfire Social Media Marketing Blog

この記事を書いた人

author by 深谷 直

深谷 直

自分が知りたいなーと思ったことを全力で記事にしています。はてブとSumallyが情報収集のお供です。よろしくお願いします。

投稿記事一覧